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韓国独自の核武装に対する専門家の認識(中編)

ニュースリリース|トピックス| 2026年01月03日(土)

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 韓米同盟の重要性と核武装への認識との関連性は、独自の核武装への態度の変化に関する項目でも確認された。本調査では10の状況について「以下の環境変化が生じた場合、先生の韓国の核武装に対する現在の態度が変わる可能性があると考えるか」という質問を提示し、五段階(核武装をまったく考慮しなくなる、変化なし、核武装を強く支持するようになる)で測定した。五段階評価を三段階評価に変換した後、その結果を〈図4〉に示した。

〈図4〉独自の核武装に対する態度の変化に影響を与える要因(単位:%)



 専門家のこれまでの態度を基準に、独自の核武装を指示する方向に移動させる環境の変化としては、▲在韓米軍の撤収(78.8%)、▲米国の孤立主義強化(63.4%)、▲在韓米軍の削減および柔軟性の拡大(50.0%)、▲北朝鮮の対米2次打撃能力の確保(40.0%)の順で表れた。核武装に対する態度の変化は、北朝鮮の軍事的脅威よりも韓米同盟の維持・変化と密接に連動していることを再確認する結果である。一方、核武装推進姿勢を強める環境としては、▲米国の戦術核再配置(51.9%)、▲米国のNATO水準の核共有(48.1%)、▲韓米原子力協定の改正など核の潜在力の拡充(44.3%)、▲南北平和プロセスの進展(40.4%)、▲韓米相互防衛条約への核の傘明記案(38.5%)などが続いた。

 この結果は、専門家らが現行の韓米同盟と拡大抑止体制が北朝鮮の核脅威に対応するうえで基本的に有効であると前提しつつ、その信頼性が弱まった場合にのみ核武装を条件付き代替案として認識していることを示している。したがって、現在の専門家らの核武装議論の核心的な変数は、北朝鮮の軍事的脅威だけでなく、同盟の安定性と拡大抑止の信頼がどれほどあるかに、より焦点が当てられていると評価できる。

効果は認められるが、実行は非現実的:現実性と望ましいかの最低評価

 これまで、専門家が核武装をどこまで必要だと認識しているかを考察してきた。しかし、独自の核武装の必要性・条件的必要性と推進をいつやるのかという認識が、直ちに実行意志や政策的正当性を意味するわけではない。そこで本調査では、核武装の実現可能性、戦略的有効性、そして政策的望ましさについて追加的に分析した。

 本調査では、北朝鮮の核兵器脅威に対応して大韓民国が考慮しうる13の主要戦略オプションについて、3つの次元で評価を実施した。5)

5)評価対象となった13の戦略オプションは以下の通りである。①韓米拡大抑止の強化、②韓国の独自核武装、③米国戦術核の朝鮮半島再配置、④核潜在力の確保、⑤核共有体制の導入、⑥韓国の通常戦力強化、⑦韓米日3カ国の安保協力の強化、⑧韓中戦略的協力の強化、⑨韓ロ戦略的協力の強化、⑩4者、6者会談など多者協議体の復元、⑪段階的・包括的非核化交渉の推進、⑫南北の通常兵器軍備管理、⑬先・平和体制構築、後・非核化アプローチ。

 第一に、実現可能性(feasibility)は、国内外の政治的制約、国際法・条約、技術および財政的な条件などを考慮し、「完全に不可能」から「非常に実現可能性が高い」まで五段階で測定した。第二に、戦略的有効性(effectiveness)は、北朝鮮の核脅威の抑止、危機管理、国民心理の安定などへの影響を「まったく効果がない」から「非常に強力な効果」まで五段階で評価した。第3に、政策的望ましさ(normative desirability)は国際規範、道徳的正当性、同盟信頼、国内政治の安定などの側面から「非常に不適切」から「非常に望ましい」までの五段階で測定した。13の戦略オプションの実現可能性、望ましさ、そして効果性の結果は〈表5〉で示した。各項目の5段階評価における「4(やや肯定的)」「5(非常に肯定的)」の回答比率を合算したもので、核次元に対する相対的な肯定的認識の比率を示している。

〈図5〉13の戦略オプションの実現可能性、望ましさ、効果性に対する肯定的評価

オプション 実現可能性 効果性 望ましさ
韓米拡大抑止の強化 94.3 80.7 90.4
韓国独自の核武装 3.8 69.3 5.7
米国戦術核の朝鮮半島再配置 23.1 67.3 28.9
核潜在力の確保 23.1 36.6 44.3
核共有体制の導入 25.0 61.6 50.0
韓国の通常戦力強化 100.0 48.0 92.3
韓米日3カ国の協力強化 82.7 53.9 73.1
韓中戦略的協力の強化 9.6 25.0 26.9
韓ロ戦略的協力の強化 7.7 19.2 17.3
4者・6者協議など多国間協議体の復元 9.6 13.4 46.1
段階的・包括的非核化交渉の推進 15.4 23.1 65.4
南北通常戦力の軍備統制・戦略的協力の強化 15.4 19.2 53.8
先・平和体制構築、後・非核化アプローチ 21.2 23.1 40.3

 専門家の69.3%は、独自の核武装が北朝鮮の核の抑止、危機管理、国民の心理的安定の面で一定の効果が期待できると評価した。しかし、実現可能性と政策的望ましさについては、全体的に低い評価が示された。とくにこの二つの指標は13の戦略オプションの中で最も低い水準であり、専門家集団が独自の核武装を現実的な政策選択肢とみなすのは難しいという認識が圧倒的に優勢だった。

 望ましさ、実現可能性の項目において「中間レベル」(3)と回答した割合はそれぞれ3.8%に留まり、肯定的回答を含めても両項目ともに10%未満だった。結局、独自の核武装の必要性を条件付きで認めたとしても、専門家らは現実的・政策的条件を考慮した際、核武装を実際に推進可能な案件とはみなさない可能性が高い。


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