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　日本が東シナ海・南シナ海と朝鮮半島まで一つの「戦域（戦区）」にまとめる構想を米国に提案したという現地報道が出た。近海での北朝鮮抑止を最優先課題としてきた韓国にとっては負担の大きい構想だ。日本は米国とより緊密に結束して中国を牽制するという趣旨だが、内部でも「未熟な構想」という指摘が出る。

2025年4月15日、朝日新聞によると、中谷元防衛相は3月、東京で開かれた日米国防長官会談の際、ピート・ヘグセス米国防長官にこのような内容の「ワン・シアター(One Theater)」構想を伝えたという。 「シアター」は戦争が行われる舞台、つまり戦区を意味する。中谷防衛相はヘグセス長官に「日本はワン・シアターという考えを持っている。日本・米国・オーストラリア・フィリピン・韓国などを一つのシアターとして認識し、協力を深めたい」と述べた。

　ヘグセス長官は中谷防衛相の提案を歓迎し、その後、石破茂首相との会談でも言及し、日米・日韓・豪・フィリピンの連携の重要性を強調した。朝日新聞は「米国がこの提案を前提に防衛協力を進める可能性がある」と指摘した。

　米国はこれまで、朝鮮半島・台湾海峡・日本などを別々の球根とみなしてきた。例えば、朝鮮半島は在韓米軍が、台湾海峡は在日米軍が管轄するそれぞれの戦区だ。しかし、急速に増大する中国の脅威に対応するには、これを統合・拡大し、より多くの同盟国の貢献を引き出す必要があるというのが日本の本音だ。

　とくに、ドナルド・トランプ政権の孤立主義を懸念し、日本が積極的に米国に提案したようだ。国立外交院のチェ・ジュソン教授は「中国からの長期的な脅威を予想する日本が、どうにかして米国を引き込み、東アジアの勢力均衡を維持しようとする姿」と分析した。

　しかし、これは韓国にとっては好ましくない構想だ。韓国の海軍力は、近海で北朝鮮・中国を抑止することに焦点を当ててきたからだ。朝鮮半島を越えて東シナ海・南シナ海まで網羅する余裕は大きくない。チェ教授は、「『ワン・シアター』構想が現実化すれば、私たちの優先順位を守るのが容易ではなく、制約が厳しくなることになる。参加しなければ、インド太平洋の安全保障貢献に消極的だという批判が予想され、逆に参加すれば、大衆関係には負担になる、全体的に私たちには時期尚早の構想」と指摘した。

　中国と関連する紛争に在韓米軍が積極的に関与する状況に直面する可能性もある。すでに在韓米軍は「戦略的柔軟性」を少しずつ実行している。戦略的柔軟性とは、在韓米軍の役割を北朝鮮への対応を超え、台湾海峡危機への対応などまで拡大することを意味する。

　中東地域に在韓米軍のパトリオット砲台の一部を循環配置することにした韓米間の決定、在韓米軍に配備されたU2偵察機の台湾海峡投入などがその例だ。これは自ずと北朝鮮に対する軍事力の弱体化にもつながりかねない。

　ただ、日本の防衛省内でも「早計だ」という指摘がある。ワン・シアター構想は、自衛隊・防衛省幹部が考案した、地理的範囲や日本自衛隊の活動範囲などが明確でないアイデアレベルだということだ。さらに、韓国の参加の可能性や、中国の反発で緊張が高まる可能性も深く考慮されていないようだ。

　防衛省のある幹部は「内容も詰めていないのに、『戦区』という強い言葉を対外的に使ってはならない」と批判した。

　まだ構想段階であるため、韓国政府は米国と日本などの議論動向を注視している。政府関係者は「政府はすぐに同調したり、外交的な対応をするのではなく、慎重に見守るつもりだ」と明らかにした。
2025年4月15日ソウル経済、https://www.sedaily.com/NewsView/2GRJ6KEG94

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