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ウクライナ戦争の終結は北朝鮮に何をもたらすか

ニュースリリース|トピックス| 2025年03月19日(水)

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最近、ロシアとウクライナの戦争が終わる兆しが見え始めています。 非常に重要な役割を果たしているのは、新しいアメリカ大統領、ドナルド・トランプです。

トランプ大統領は、ウクライナへの支援を遮断するという外交的な圧力をかけたり、ロシア制裁を取り消すだけでなく、ロシアと大規模な共同経済事業を行うことができるという外交的な報酬も約束しています。

一方で、ロシアとウクライナ双方とも戦争を続ける意志がありません。基本的な理由は、ロシア側もウクライナ側も、この戦争で完勝することが難しいことをよく知っているからです。戦争開始以来、双方に発生した戦死者は35万人、負傷者はほぼ100万人に達し、勝利はまだまだ遠い状況にあります。

さて、ロシアとウクライナの戦争が終わったら、北朝鮮にどんな影響があるのでしょうか。

興味深いことに、ウクライナ戦争は大きな惨劇でしたが、北朝鮮にとっては良い機会になりました。おそらく、世界で北朝鮮ほどウクライナ戦争でお金をたくさん稼いだ国は見つからないでしょう。

まず、北朝鮮はロシアに大口径の砲弾をたくさん輸出しました。ロシアはもともとスピード戦で数週間以内に戦争を勝利に導くと予想していましたが、ウクライナの断固たる抗戦意志のため、戦争は塹壕戦に変わりました。

塹壕戦で最も重要な武器は大口径大砲であり、最も重要な軍需品は大口径砲弾です。世界でロシア軍が使う大砲の口径に合う砲弾を生産する国は北朝鮮しかないと言っても過言ではありません。

2023年から北朝鮮は対ロシア砲弾の輸出を開始し、50~60億ドルのお金を稼いだと推定されます。このお金のおかげで今、平壌をはじめとする北朝鮮の大都市にはロシアの食品、ロシアの消費財が売られています。

しかし、戦争が終われば、砲弾の輸出も減少するでしょうし、北朝鮮の金儲けもなくなります。北朝鮮はロシアに砲弾だけでなく、兵士も派遣しました。1万1000人規模の北朝鮮兵士は2024年10月にロシアに到着し、同年12月中旬からウクライナ軍と戦いました。 生포획された北朝鮮兵士もいます。

2025年1月中旬、北朝鮮の兵士たちは理由がわからないまま戦場から姿を消しました。

さまざま仮説がありますが、最も可能性がある仮説は北朝鮮の兵士たちが現代戦に備えた訓練を受けられず、死傷者が多すぎて、再訓練を受けるため、というものです。

北朝鮮軍は第2次世界大戦式の戦争のために訓練を受けましたが、ウクライナ戦争は北朝鮮軍が練習した戦争とはまったく違います。飛行機よりもはるかに多くの数の無人機が個々の兵士を追い詰めています。戦車や装甲車は無人機のためにほとんど役に立たなくなりました。

ロシアとウクライナ軍はこのように3年間戦ってきたので無人機を回避する方法をよく知っていますが、そのような訓練を受けたことのない北朝鮮軍からは多くの死傷者が出るしかありませんでした。

現在の予想とちがい、戦争が続けば北朝鮮軍は再び戦場に姿を現すでしょう。しかし、戦争がすぐに終わる場合、北朝鮮の兵士たちは戦場に出てこないでしょう。北朝鮮にいる兵士たちの家族にとってはよいニュースになるでしょう。しかし、北朝鮮政権にとってはそうではありません。もうお金を稼げないということになります。

戦争のせいでぐっと近づいたロシアとの外交・政治関係は続くかもしれません。それでも、純粋に経済的な立場から見ると、ウクライナ戦争の終結は北朝鮮の経済に打撃を与えるでしょう。
(RFA、2025年2月27日、ランコフコラム


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