ニュースリリース|トピックス| 2024年11月12日(火)
北朝鮮軍のロシア派遣は、第2次世界大戦後、非欧州政府が自国軍をヨーロッパに派遣して戦争を行うのは初めてだ。ヨーロッパはショックを受け、北朝鮮の派兵をどのように認識し、対応すべきかを模索している。
数年ぶりに、北朝鮮の行動が欧州の指導者や政策立案者の議題に重要なテーマとして浮上した。北朝鮮軍は、ウクライナ人のようなヨーロッパ人を殺すために配備された。北朝鮮が2006年に実施した最初の核実験は、ヨーロッパで金氏一族の行動について真剣に議論された最後のケースだった。それだけ欧州連合(EU)と欧州諸国、北大西洋条約機構(NATO)が北朝鮮軍の派兵を深刻に見ている。
ヨーロッパと北朝鮮との関係が回復するには長い時間がかかるだろう。ドイツやスウェーデン、イギリスなどはコロナ禍以降、初めて北朝鮮の行動を理解しようと努力しており、北朝鮮との関係を復活させようとしている。
欧州の政策立案者たちは、北朝鮮との対話と外交交流の再開を通じて、北朝鮮のロシアに対する全面的な支援が欧州にとって深刻な問題になる可能性があることを北朝鮮に理解させようとしている。
同時に、EUを中心にヨーロッパは、北朝鮮がロシアと一緒に戦うために軍隊を派遣したことに対して罰する方法を模索している。これには公開的な非難と国連での問題提起が含まれる。欧州は北朝鮮に対する追加制裁と支援縮小も推進しようとしている。
これにより、ヨーロッパは北朝鮮に反撃すると同時に、金正恩の足跡をたどろうとする他の政府に警告を送ることができる。ほとんどの国は北朝鮮ほど孤立していないため、ヨーロッパから経済的打撃を受ける前にもう一度考えるだろう。
多くのヨーロッパの政策立案者が中国に近づき、ロシアと北朝鮮の協力が中国の利益を損なうことを説明している。北朝鮮と中国がロシアのウクライナ侵攻の主な動力源であるという認識は、北朝鮮軍がウクライナ軍と戦っていることでより大きくなるだろう。
北朝鮮は兵力と武器を提供する一方、中国は経済的・外交的支援と核心技術を提供すると欧米は考えている。中国は権威主義政権の一つの軸に縛られることを好まないが、北朝鮮がロシアに軍隊を派遣することは、権威主義の軸が実際に存在することを示している。
北朝鮮の派兵は中国にとって悪夢のようなシナリオに繋がっている。ヨーロッパは東アジアとインド・太平洋のパートナー、とくに韓国との協力をさらに強化しようとするだろう。
ロシアにいる北朝鮮軍は、大西洋とインド太平洋の地政学が一体化していることを示す確かな証拠である。ヨーロッパの視点から見ると、これはインド・太平洋の志を同じくするパートナーとの関係を強化する必要があることを意味する。
NATO-IP4(韓日・日豪・豪州・ニュージーランドなどインド・太平洋パートナー4カ国)協力や最近発表された韓国-EUの安全保障・防衛パートナーシップは長期的な協力メカニズムだが、欧州の戦争への北朝鮮軍の参加は短期的にこれを強化する。中国の指導者たちにとっては望ましくない状況だ。
ヨーロッパは、北朝鮮軍のロシア派兵に対する対応に韓国との協力が含まれなければならないことをよく知っている。NATOとEU、ウクライナは、北・露関係に関して韓国との情報交換を加速している。ヨーロッパと韓国間の安全保障・防衛の対話と交流はさらに大きくなるだろう。
欧州は、韓国政府がウクライナに対する殺傷兵器支援を許可するかどうかを注視している。ヨーロッパは、韓国がアメリカやポーランドのような大三国を通じ、間接的にウクライナに殺傷兵器を提供していることを知っている。これには、ウクライナがロシアの侵略に立ち向かうために必要な砲弾も含まれる。
ヨーロッパ人は、韓国がウクライナに直接・間接的に提供したすべての支援に感謝している。しかし、欧州の戦争に北朝鮮軍が派兵されたことで、多くの欧州の指導者は、ウクライナに直接的な殺傷兵器や最低限の防御システムを提供する時が来たと考えている。
これにより、欧州の核心的な安全保障パートナーとしての韓国の地位が強化され、朝鮮半島で紛争が発生した場合、欧州の韓国への支援が保証されるだろう。北朝鮮がウクライナに軍隊を派遣することで、韓国の分断状況がヨーロッパの中心部に移った。これはヨーロッパと韓国が長期的な戦略的パートナーになる必要性をさらに強化している。
(2024年11月11日、中央日報、イギリスキングスカレッジロンドン、ラモン・パチェコ・パレド教授)