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【トランプ新政権】米朝首脳会談は望み薄

ニュースリリース|トピックス| 2024年11月09日(土)

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 専門家らは、トランプ2期発足後も北朝鮮が米朝間の交渉には消極的だろうと予想した。過去に金正恩・朝鮮労働党総書記が米朝交渉決裂という失敗を経験し、現在の北朝鮮の核・ミサイル能力と北朝鮮とロシアの緊密な関係などの要素もあり、北朝鮮を交渉のテーブルに誘うことは厳しいという説明だ。

 スコット・スナイダー米韓経済研究所(KEI)所長は2024年11月8日、国家安全保障戦略研究院とファジョン平和財団が共同で開催した学術会議「2024年アメリカ大統領選挙の結果と域内安全保障環境の変化の展望」において、「トランプ次期大統領と金総書記間の交渉可能性については懐疑的に見ている」と評価した。

 そのうえで、2019年のハノイでの米朝首脳会談が決裂したことに言及し、「ベトナムでの欲求不満のため、金正恩は現在、アメリカとの交渉意欲がないだろう」と診断した。

 ただ、米朝間の交渉が「まったくないわけではない。結局、米朝のどちらかがはるかに意欲的でなければならないだろう」と述べた。また、「北朝鮮側が米朝交渉の成果や結果を正確に把握し、交渉を開始したいと思うようになるだろう」と付け加えた。

 イ・シンファ高麗大学政治外交学科教授(元北朝鮮人権国際協力大使)も、北朝鮮が米朝対話に出る可能性は低いと見ている。イ教授は、「金正恩は、これ以上アメリカとの交渉に首を突っ込まないだろう。ベトナムの失敗があるので、確実な成果がはっきりと保証されない限りは応じないだろう」と予想した。

 イ教授はとくに、これまで強化された北朝鮮の核能力と北朝鮮とロシアの軍事的緊密さも、北朝鮮がアメリカとの交渉に積極的でない要因として挙げた。

 「5年前に比べ、北朝鮮の核・ミサイル能力が強化され、人民軍のロシアと派兵を通じて経済軍事・技術的支援を受けたとみられ、ロシアが北朝鮮を庇護するモラルサポート(moral support)とレジームサポート(regime support)まで行われている」と指摘した。

 そのうえで、「もしトランプと金正恩が『軍縮』で会談した場合、韓国の安全保障上のレッドラインを越える可能性があることを懸念する。多くの人がアメリカは議会とシステムがある国だと信じているが、共和党が主導権を握ることができる状況であり、現在、トランプが外交への自信を見せる状況だ。注意しなければならない」と付け加えた。
(2024年11月9日、ニュース1)


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