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南北関係は改善できるのか

ニュースリリース|トピックス| 2024年10月06日(日)

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 2024年は南北の歴史の中で歴史的な意味が大きい年として記憶されることでしょう。

 北朝鮮政権はついに統一する気はないという事実を認め、韓国の進歩派(革新系)政治家も統一をするべきではないと主張し始めました。これからは統一よりも、南北の平和共存が基本目標になると思われます。

 問題は、今の状況では平和共存も容易ではないということです。

 歴史的に言えば、南北の交流と貿易は非常に不平等な性格を帯びていました。韓国の経済規模は北朝鮮より50倍も大きく、交流と貿易が相互利益の看板を掲げていた時も、南北の経済協力は事実上、韓国が北朝鮮を支援することを意味していました。

 伝統的に韓国の進歩派は北朝鮮に好意的で、保守派は反対の傾向です。民主国家である韓国では、北朝鮮に対する態度は選挙の結果と関係がありますが、進歩派が選挙に勝って政権を取った時期には、北朝鮮への支援を提供し、南北交流が活発でした。

 したがって、多くの人は、韓国で進歩派が再選されれば、南北関係が良くなる可能性があると考えていますが、今の状況ではその可能性は低いと思われます。このように予想する理由は2つあります。

 一つは、韓国社会内部の変化です。進歩派を支持する韓国の人々は北朝鮮を統一対象として見ており、彼らを助けるために北朝鮮支援をしました。しかし、最近になって状況が変わってきています。

 韓国の若い人たちだけでなく、30代、40代も度重なる北朝鮮の敵対行為に疲労感を感じ、北朝鮮を「うまく生きていない奇妙な国」と考えています。 彼らは北朝鮮支援の必要性に全く共感していません。

 しかし、もっと重要な障害があります。韓国が北朝鮮を支援するといっても北朝鮮が望むような支援はできないでしょう。国連安全保障理事会が決議した対北朝鮮制裁のためです。

 国連安全保障理事会の決議によって、北朝鮮に食料や医薬品は送ることができますが、貿易や投資は事実上禁止されています。このため、過去と違って北朝鮮は韓国から得るものがあまり多くありません。

 韓国で進歩派が再び前面に出たとしても、国際法のような国連の対北朝鮮制裁に違反することはできないでしょう。とくに韓国人のほとんどは、経済に深刻な打撃を与えるような政策を支持しないでしょう。

 結果、韓国で進歩派が当選しても南北関係の改善をもたらすことはできないでしょう。では、南北関係改善のための条件は何でしょうか。

 もちろん、国連安保理の対北朝鮮制裁を緩和するです。しかし、北朝鮮が核を放棄しなければ、国連安保理はこのような決定を下すことはないでしょう。より厳密に言えば、安保理常任理事国であるロシアと中国は北朝鮮のこのような態度に目をつぶることができますが、安保理の決定は5つの常任理事国全てが支持しなければ不可能です。核放棄前に制裁が緩和される可能性はほとんどありません。

 民主国家である韓国で進歩派が再び権力を握ったとしても、これら二つの理由で南北関係に大きな影響を与えることはできないでしょう。予測可能な将来、南北関係は今の状況から抜け出すことは難しいでしょう。
(RFA、2024年10月3日、アンドレイ・ランコフ国民大学教授)


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