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朝ロ密着で発火した韓国独自の核武装論、タブー視する必要はない

ニュースリリース|トピックス| 2024年06月29日(土)

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 最近、朝ロ首脳会談で自動軍事介入を保障する同盟レベルへ両国関係が格上げされた。その後、韓国内で独自の核武装論が再び首をもたげつつある。政権与党「国民の力」の全党大会を前に、党代表候補者も核武装に対する見解を先立って明らかにし論争に加勢した。非現実的民族主義も、アメリカ頼みの安保兵器力増強も、すべて警戒すべきだ。しかし、国際情勢を冷徹に判断し、いくつかの選択肢を準備しておく必要がある。

 「国民の力」のナ・ギョンウォン議員は党代表となれば韓米協力による核武装を党論として定めると6月26日、明らかにした。ナ義委員は「北朝鮮の核は安保に不確実性を育てている」とし、核武装の必要性を強調した。ハン・ドンフン前非常対策委員長もこの日、自身のフェイスブックで「核戦力を活用する安保強化が必要だ」と述べ、核武装方法論を提示した。彼は「濃縮再処理技術を確保するなどにより、核武装への潜在力を持つ必要がある」と説明した。ウォン・ヒリョン前国土交通相は「いまは核武装より前に核の傘を強化することで対北抑止力を強化すべきだ」と主張する。韓米同盟の「拡大抑止」戦略を優先する政府の立場と同じ論理だ。

 アメリカ内でも、韓国の核武装に対する議論が起きている。大統領選に出馬するトランプ前大統領が所属する共和党では、複数の上院議員が朝鮮半島への核兵器再配置が必要だと言及している。少なくはない安保専門家がトランプが当選すれば、韓国独自の核武装を予想する。トランプは同盟よりは安保費用を重視するため、アメリカに得になると判断すれば、韓国の核武装を容認しうるという指摘だ。

 核兵器は開発費用も多くかかるが、保有費用はそれよりかかる。何よりも国際社会の制裁を含めた外交的リスクを甘受しなければならない。それにもかかわらず、核武装論が噴出することは、北朝鮮が核兵器を高度化させているためだ。ポピュリズム的な核武装論は自制しなければいけないが、安保を守る選択肢を放棄する必要はない。すでに「核武装の潜在力」を持ちながらでも、国際社会の制裁を受けていない日本を参考にすべきだ。
(2024年6月28日『毎日経済新聞』社説)


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