ニュースリリース|トピックス| 2024年05月19日(日)
アメリカは民主主義国家です。そのため、この国では4年ごとに大統領選挙が行われ、新しい大統領が当選すると政治路線も変わります。最近、アメリカの内部対立はかつてないほど激しいです。
2024年11月のアメリカ大統領選挙で争う候補者の名前は、すでによく知られているように、現職のバイデン大統領が民主党候補として、共和党からは2017年から2021年まで大統領を務めたドナルド・トランプ候補が出馬します。
現段階で選挙結果を予測するのは難しいですが、トランプ候補が再び大統領になる可能性は、バイデン大統領の再選の可能性よりもやや高そうです。そのためトランプ候補が当選した場合、アメリカの対韓国政策がどのように変わるのか、超注目されています。
最近、トランプと協力した人たち、またトランプが再選された場合、高官になる可能性が高い人たちのインタビューが多く出ています。その中で最も興味深いのは、前トランプ政権で国防次官補を務めたエルブリッジ・コルビーのインタビューです。
2024年5月6日に韓国の聯合ニュースとインタビューしたコルビーの発言には、目新しいものはありません。 最近、トランプ候補の側近たちはコルビーと似たような主張を展開してきたからです。
彼らは、東アジアにおけるアメリカの基本的な目的は「中国を抑止すること」と主張します。つまりアメリカは中国との交流をコントロールすることで中国の経済力及び軍事力の増加を阻止しようとする一方で、中国が武力で台湾を併合しようとすれば、アメリカは中華民国、つまり台湾を保護するということです。
しかしコルビー氏が指摘したように、トランプ氏をはじめとする共和党は朝鮮半島に対して従来のように多くの公約を出さないだろうと繰り返し話しています。とくに、北朝鮮はアメリカの都市を攻撃できる大陸間弾道ミサイルを開発したため、中国を抑止すると同時に北朝鮮と戦うことはアメリカにとっても非常に難しいことだと述べました。
そのため、コルビー氏をはじめとするトランプ候補の側近たちは、韓国の軍事力がより発展しなければならず、アメリカからの支援に対する期待を下げるべきだと主張しています。
コルビー氏はとくに、バイデン大統領が約束したようにアメリカの核兵器で韓国を守るという約束を守ることは難しいと指摘しました。
慢性的な好戦性を克服するのが難しい北朝鮮の将校たちは、このような言葉に気分がよくなるかもしれませんが、コルビーの主張には彼らが望まない部分もあります。コルビー氏は、韓国が在来型軍事力開発に拍車をかけなければならないだけでなく、北朝鮮の侵略を阻止するために韓国が核兵器を開発する案も排除しないと述べました。
これは非常に重要なニュースです。韓国はお金も技術も豊富な国であり、原子力発電所を中心とした核工業まで発達しています。決心さえすれば、1年以内に核兵器を開発することができます。
問題は、韓国の原子力発電所と核工業が、東アジアの核拡散を懸念するアメリカの厳しい監視とコントロールを受けていることです。しかしトランプ候補が当選すれば、韓国の核兵器を許可するかもしれないというシグナルがいろいろなところで出ています。
もちろん、このようなシグナルを信じるべきかどうかは疑わしいです。なぜなら、民主主義国家では候補者が選挙前にアピールした公約が、当選後にさまざまな現実に直面し、うまく守られない場合もあるからです。
しかし一つ確かなことは、ドナルド・トランプがアメリカ大統領に当選すれば、世界のどこにでも大きな変化が始まるようです。朝鮮半島も例外ではないでしょう。
(アンドレイ・ランコフ国民大学教授、2024年5月9日、RFA)
https://www.rfa.org/korean/commentary/lankov/alcu-05092024092913.html