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アメリカ国務省「日朝首脳会談の実現は北朝鮮外交にとって重要」

ニュースリリース|トピックス| 2024年05月12日(日)

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 日本の岸田文雄首相が北朝鮮との首脳会談を目座主を意志を何回も表明しています。これに対してアメリカ国務省は、北朝鮮との対話の重要性を強調しています。アメリカの元高官は、日本政府の立場として北朝鮮との対話を目指すのは当然の外交的アプローチと評価していますが、首脳会談の実現可能性は低いと見ています。

 アメリカ国務省は岸田首相が改めて北朝鮮との首脳会談を推進すると述べたことについて、「われわれは北朝鮮との対話、および外交の重要性についてとてもはっきりと明らかになってきた」というこれまでの立場を確認しました。

 国務省の広報担当官は2024年5月10日、「岸田首相が改めて北朝鮮との主の会談実現に向けて動くだろう」とVOAの取材に答えました。また「アメリカは長い間苦しんでいる日本人拉致被害者の家族の方の側にいる。北朝鮮がこの歴史的間違いを正し、行方不明者に対して十分な説明を提供するように促し続ける」と付け加えました。

 日本メディアは、アメリカ訪問から帰国した拉致被害者家族会のメンバーと岸田首相が面談したことを伝えました。この場で岸田首相は「アメリカの理解と協力を得て、北朝鮮とコミュニケーションをとるためにさらなる努力を傾ける」と述べました。

 岸田首相のこのような動きについて、アメリカの元高官らは、拉致問題の解決を最優先課題と考えている日本政府の立場からすれば、当然の外交的アプローチだとみています。

 元6者協議アメリカ次席代表だったジョセフ・デトラニ氏は、「拉致問題を最優先課題とする日本政府が、北朝鮮との首脳会談によって問題を解決しようとする意志を示すのは妥当なことだ」と指摘しました。また、日本は拉致問題に加え北朝鮮の核とミサイル問題も抱えていると述べ、1998年に初めて日本上空を越えて飛行した北朝鮮の大陸間弾道ミサイルへの脅威も指摘しました。

 さらに、「日本の安全保障にとって、北朝鮮は現存する脅威。岸田首相が金正恩総書記との首脳会談を追求することは正しいこと」と評価しました。

 元アメリカ国務省東アジア太平洋担当主席副次官補のエヴァンス・リビア氏も、岸田首相が北朝鮮との首脳会談についてしばしば言及することについて、「拉致問題は日本国民にとってとても感情的で敏感な問題であり、時間が経つにつれてこのような感情的負担が拡大していく」と述べました。

 また、「北朝鮮はこれに対して冷笑的な立場をとっているが、アメリカと韓国を含む日本のパートナーが日本側に立って、日本を支持することは当然のことだ」と述べました。さらに、「このような支持には、拉致被害者の帰国という実質的な見返りとして、一時的な制裁緩和を支持しようとする意志が含まれる可能性がある」とみています。

 リビア史は「このような可能性は合理的で柔軟なもの」としていますが、「それでも最重要課題は、北朝鮮政権が拉致被害者に何が起こったのかを明確に明らかにし、生存者を帰国させるという意志をしめすことだ」と協調しています。

 元駐韓アメリカ大使代理を務めたロバート・ラプソン氏は、岸田首相が北朝鮮が否定的な反応を重ねているにもかかわらず北朝鮮との首脳会談について言及していることは、日本国内の政治的状況が影響している不可避の選択かもしれない、と見ています。

 それは、「自由民主党の支持率が低迷している世論調査の数字を、首脳会談の実現で押し上げるものであり、これによって低迷の突破口として、長年の懸案である拉致問題進めれば岸田首相の政治声明にも大きく寄与するためだ」と述べました。

 さらにラプソン氏は「アメリカと国際社会が朝鮮半島と域内の安定に寄与できる日朝首脳会談の実現を妨げることはないだろう。しかし、北朝鮮が拉致問題について日本と首脳会談を行う可能性はとても低いと思う」と付け加えました。

 岸田首相はこれまで何回も拉致問題を解決するために北朝鮮との首脳会談を行うという意志を明らかにしてきました。とくに2024年4月、ワシントンで行われた日米首脳会談の後の記者会見で、「北朝鮮とさまざまな懸案を解決するために高官級協議を設ける」と述べ、北朝鮮との首脳会談を進める意志を再確認しています。

 また2024年2月には、衆議院予算委員会の場で、日朝首脳会談の実現を目指し「さまざまな活動をしている。私が、自分で必要な判断を行っていく」と言及しました。

 これについて2024年2月、北朝鮮の金与正・朝鮮労働党副部長は「日本が関係改善の新たな道を切り開く政治的決断を下せば、両国がいくらでも新しい未来をともに開くことができる」と述べたことがあります。

 しかし3月になり、「拉致問題は解決済みという北朝鮮の主張は受け入れられない」とする林芳正・官房長官の発言以降、金副部長は「北朝鮮は日本とのどのような接触・交渉も無視し、拒否するだろう」と発表しました。

 日本政府は1970年代から1980年代にかけて17人の日本人が北朝鮮によって拉致されたと把握しており、このうち5人が2002年の日朝首脳会談後に帰国しました。残り12人はまだ北朝鮮に残っているという立場です。

 一方、北朝鮮派日本人拉致被害者は13人であり、このうち5人が日本へ帰国、残りは全員死亡しており、拉致問題は解決済みとの立場を主張しています。
(VOA、2024年5月11日)
https://www.voakorea.com/a/7606622.html

 


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