ニュースリリース|トピックス| 2021年04月08日(木)
ソウルとプサン両市には1136万人の有権者がいる。2022年の大統領選挙の行方を占うとされていた4月7日の両市長選挙では、政権与党である「共に民主党」(民主党)が惨敗した。民主党は設立以来最大の危機に直面した。2016年の総選挙から全国単位の選挙では4連勝していた民主党としては、指導部全体の責任を問われることは避けられない状況だ。全面的な刷新論が叫ばれ始め、来月に予定していた党代表全党大会と院内代表選挙の日程に支障を来すのはもちろん、大東選挙の候補者選出予備選挙の実施延期という意見も支持されていく可能性も出てきた。
民主党は4月7日夜、非公開で最高委員会を開き事態をどう収拾するか議論した。この場では指導部の総退陣、早期の院内代表選挙を含めた多様な議論がなされた。8日午前には議員総会を開き、議員に対し個別に意見を集める予定だ。
2020年4月15日の総選挙で圧勝してからまだ1年も経っておらず、惨敗という結果を受け止めた党指導部の責任は免れない。党代表時代に党憲法と党規約を改正し、ソウルと釜山に候補を出し、共同常任選挙対策委員長として選挙戦の陣頭指揮をとった李洛淵・前党代表はもちろん、金太年・党代表職務代行兼院内代表も責任を問われるほかない。来年8月まで任期が保障されていた最高委員らも、総辞任する可能性がある。5月9日に予定されていた党代表選出全党大会は、党中央のレベルで行われる行事であり、計画通りに行われる可能性が高い。全党大会で党代表を選び、同日に空席となった最高委員まで選出する案も出ている。5月14日に予定されていた院内代表選挙は、今回の選挙結果を踏まえて党内を刷新させる様子を見せるため、4月下旬に前倒しで行われる可能性も排除できない。
民主党の一部では、全面刷新するための非常対策委員会体制も議論されるという見方がある。しかし、ある重鎮議員は「非常対策委員会を開くようになれば、委員長などの席めぐってかえって党内部がごたごたする可能性がある」と一線を画す。
9月に予定されていた大統領選挙予備選が延期される可能性も取り沙汰されている。今回の敗北で大統領候補の下馬評で2位だった李洛淵氏の立場が弱くなり、1位となっている李在明・京畿道知事のみが候補として残れば、予備選さえきちんと行えるのか疑問だという理由からだ。李知事としては、文在寅大統領に親しい派閥が自分を権勢するためのものであり、予備選の延期には反対との立場だ。このため、「親文大統領」と「非文大統領」と分裂する可能性もある。党関係者は「収集策をめぐって双方が正面からぶつかったり、全党大会を行う過程で対立が生じる可能性がある」と見ている。
「大統領選に向けた前哨戦」とされた今回のソウル・釜山両市長選で、最大野党「国民の力」が圧勝し、来年の大統領選挙で政権奪還の可能性が出てきた。2016年の総選挙、17年の大統領選挙、18年の地方選挙、昨年の総選挙に至るまで、全国規模での選挙で4連敗した後、初めての勝利だ。同党は今回の勝利を踏み台に、自信をいち早く取り戻すものと思われる。ただ、次期全党大会と尹錫悦・前検事総長との関係づくり、金鍾仁・非常対策委員長の退任後の役割をどうするかという高次方程式のような野党の再編をどうしていくかによって、今回の民心を大統領選挙まで維持できるかどうかの試金石になりそうだ。
「国民の力」はまず、主導権をしっかりと握って野党圏の再編に取り組むものと思われる。朴槿恵前大統領の弾劾以降、失われた中道層の支持をある程度つかんだだけに、その外縁を拡大させ、政局をリードしていく計画だ。同党の関係者は7日、「ソウル市長選での候補者単一化の過程で雑音が聞こえてこなかったので、安哲秀・国民の党代表がわれわれとの統合を拒否する理由はない」と言う。さらに、「尹氏も組織がなければ政治は難しいことをわかっただろう。大統領選挙の本命候補者となりたければ、野党に入るべきだ」と付け加えた。
変数は「国民の力」の内部にある。金鍾仁委員長が8日に退任した後に行われる院内代表選挙と全党大会で、過去の派閥政治や、金委員長の就任でようやく希薄化された「極右イメージ」が再び首をもたげてくれば、今回の勝利効果は一瞬にして消えてしまう。同党が野党全体をまとめることができなければ、本命とされる尹氏を中心に第三の軸が急浮上してくるだろう。この場合、安哲秀氏も国民の力ではなく、尹氏を選ぶものと思われる。
今回の選挙結果を見て、金委員長が再登板するかどうかも注目される。金委員長はこの日、「退任後はこれといった計画はない。これまで後回しにしてきたことを処理して、考えを整理する。全党大会の前までいてもこれといって意味はない」と述べた。内部ではすでに彼の空白を心配する声も出ている。ある関係者は「最近、金委員長の側近らが議員らと面会し、金委員長を推戴することをどう思うかと聞いているようだ」と説明する。
「国民の力」が全党大会などを正常に進めた場合、金委員長も大統領選への構想を終えた後、復帰してその役割を果たすという見方も多い。ただ、同党が分裂したり過去の姿へと逆戻りする様子を見せると、金委員長が尹氏と第3の軸を形成し、新局面をつくろうとするのではないかとの観測もある。
(「ソウル新聞」2021年4月8日)