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北朝鮮、2020年下半期に国際展覧会を相次いで開催

ニュースリリース|トピックス| 2020年02月23日(日)

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 北朝鮮が今年下半期に、平壌で国際展覧会を相次いで開催する。2月19日、北朝鮮の貿易・投資専用ウェブサイト「朝鮮貿易」を見ると、今年7月に平壌国際軽工業展覧会を皮切りに、11月の第2回平壌国際農業・食糧工業展覧会に至るまで、計4回の国際展覧会の開催を予告している。展覧会の場所はすべて、平壌市中区域にある平壌体育館だ。

 平壌国際軽工業展覧会(7月13~16日)は紡績部門、靴部門、肉・味噌・菓子類など食品加工部門、事務用品、化粧品などの日用品部門田尾5つの部門で展示される。北朝鮮最大の展覧会である第16回平壌秋季国際商品展覧会(9月21~25日)は、機械類から農業、食糧、科学・製薬・情報通信(IT)になど11部門の商品を幅広く紹介する。

 北朝鮮は毎年、春と秋に貿易展覧会とも言える国際商品展覧会を開き、北朝鮮で生産された機械設備と鋼鉄、電子製品など各種商品を披露している。

 10月26~29日には、第3回平壌国際グリーン建材・家具展覧会が予定されている。2018年の第1回では、省エネの建築技術と建築音響・視覚効果技術、セメントなど基礎建材、タイル・ガラス・石材、家具、照明など多彩なラインアップで用意された。北朝鮮が開発に注力する太陽熱と地熱エネルギー装置など代替エネルギー製品も紹介された。

 また11月23~26日には、第2回平壌国際農業・食糧工業展覧会が開かれる。農業機械、農薬・肥料、油、営農物資、畜産業と果樹分野の加工技術、調味料、健康食品、台所用品が用意されている。

 展覧会組織は朝鮮対外経済交流協会が行い、北朝鮮の対外経済省と平壌市人民委員会、朝鮮商業会議所が後援する。展示品の輸送などはイタリアの国際運輸会社OTIMが、広報などは朝鮮広告会社が全般的に行う。海外の出品者の募集は、中国・北京の会社や吉林省、瀋陽の会社などが行う。

 北朝鮮は国際社会の制裁の中でも、外資誘致と商品輸出を目的に毎年大規模な博覧会を開いている。また、展覧会は資本主義社会と違い、商業広告が制限されている北朝鮮では、効果的な広告手段でもある。朝鮮総聯(在日本朝鮮人総連合会)の機関紙『朝鮮新報』によれば、昨年4月に平壌の三大革命展示館で開催された第22回平壌春季国際商品展覧会には、中国やロシア、イタリア、ニュージーランドなど19カ国・地域から270社あまりの参加があった。これは2018年に開かれた第21回展覧会の約2.5倍の規模であり、海外から高い関心を呼んだ。

 ただ、今年は新種のコロナウイルスが拡散している状態が長期化し、南北関係や米朝関係も膠着状態にある中で、展覧会の開催を前に北朝鮮当局の悩みが深まりそうだ。
(聯合ニュース、2020年2月19日)
 



  • 2019年の平壌春季国際商品展覧会の様子。

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