NEWS HEADLINES

　北朝鮮では最近、深刻な物価高を迎えている。　ガソリン価格価格は1キログラム当たり1万ウォンだったが、2月4日には1万1340ウォンに上昇。為替レートも、1月末に1ドル8650ウォンが8832ウォンに。

　コメ価格も1キログラム4625ウォンから5670ウォンへ22％上昇。平壌では6000ウォン近くにまで高騰している。全体的に物価が10％以上上昇したという証言もある。

　このように物価が上昇しているのは、北朝鮮当局が新型コロナウイスルの流入を防ぐため、中朝国境を遮断したため。これにより、中国・丹東と北朝鮮・新義州を連結する鴨緑江大橋の車両通行が途絶えた。中国・琿春と北朝鮮・羅津先峰をつなぐ通路など10数カ所での出入国も遮断されている。

　これにより、中朝間の物流網も途切れた。丹東ではトラックや列車に乗せられた中国産物資は、まずは北朝鮮の平安南道平城市の卸売市場まで運搬される。そこから流通網を通じて平壌や開城、南浦、海州などの総合市場などに運ばれる。また、咸鏡北道の羅津先峰側へ入った中国からの物資もいったんは清津の市場を経て咸興、元山、吉州、茂山などへ運ばれていく。

　ところが、物資がまったく入ってこないため物価が高騰し始めている。物資が入ってこないことで、北朝鮮経済にも大きな影響を与えそうだ。

　さらに、観光客の入国も止まっている。観光収入、外貨収入の減少も深刻な状況になりそうだ。
　（VOA、2020年2月8日）
https://www.voakorea.com/korea/coronavirus-economy