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「北朝鮮からのプレゼントはない」(丁世鉉・元統一相)

ニュースリリース|トピックス| 2019年12月25日(水)

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韓国の統一相を経験し、現在は民主平和統一諮問会議の丁世鉉(チョン・セヒョン)首席副議長は12月25日、北朝鮮が年末までに武力挑発をしないだろうと述べた。丁氏は同日、韓国のラジオ局に出演、「おそらく年末にミサイルを発射せず、静かに年越しをして、元日の新年の辞で方向性を発表するだろう」と述べた。

丁氏はこのような見方の根拠として、12月14日に北朝鮮・朝鮮人民軍のパク・ジョンチョン総参謀長の発言を指摘、当時パク総参謀長は「米国をはじめ敵対勢力は、われわれを刺激するあらゆる言動も慎んでこそ、年末を平穏に過ごすことができるだろう。対話や対決といったものを、十分に理解しなければならない」と述べたことがある。

これについて丁氏は、「この発言は、クリスマスや年末を静かに過ごすことができるようにする」という発言であり、ミサイルなど発射しないということだと説明。トランプ大統領も行き過ぎた言動がないためだ、と見ている。また「軍人が対話というものを十分に理解すべき、と述べたのは珍しいが、情勢をざわつかせることはないという意味を対話という言葉を使って説明した」と言う。

丁氏はまた、「時期的に日中韓首脳会談が中国で行われているため、24日ごろに発射すれば中国の面子をつぶすことになる。北朝鮮は今後、中国からの助けを多く受けなければならず、あらゆる可能性を考えた末に、今回は発射しないほうがいいと判断したようだ」と述べた。

国立外交院のキム・ジュンヒョン院長も同じ番組で「いま発射すれば、元日の新年の辞が完全に埋没する」と延べ、北朝鮮の武力挑発の可能性は低いと見ている。また、「北朝鮮がプレゼントを与えうると言ったことは、国際社会に衝撃を与えた。トランプが文在寅大統領に電話をするなど、米国を慌てさせた。中国とロシアが国連制裁の緩和する意志を見せるなど、相当な効果があった」と北朝鮮の行動を説明した。
(韓国「ソウル新聞」2019年12月25日)


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