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2018年新年の辞でも紹介された北朝鮮自慢のトラクターとは

ニュースリリース|北朝鮮 Live!| 2018年01月02日(火)

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 2018年元日に発表された新年の辞でも紹介されたトラクター。北朝鮮では1958年に「千里馬(チョルリマ)」号と称するトラクターが生産された。17年12月には、平壌・金日成広場で「自力更生閲兵式」として、多数の新型トラクターとトラックが通行した。金正恩党委員長自慢のトラクターは、具体的のどのようなものか。機械工業省のハン・ソンウ局長(51)に聞いた。

−新型のトラクターとトラックの特性について教えてほしい。

ハン:各工場に全国各地から農場の運転手や農場などの幹部らの訪問が相次いでいる。彼らは、「デザインもいいし、動かすと力も強く、非常によい」と口をそろえている。

 80馬力のトラクター「千里馬804」号は、北朝鮮の農村の地形条件や運転条件などを考慮に入れて設計・製作された。エンジンの利きもよく、運転がしやすい。馬力を高めたことで、畑や水の運搬など作業も円滑に行えるようになった。また、デザインもスマートで、内外部の照明や流線型のカバー、外装品にいたるまで、すべてに文句の付けようがないとの評価を受けている。

 「忠誠」号トラクター工場で新たに生産された「忠誠」12馬力トラクターは、農村や温室などでの簡単な作業にぴったりで、燃費もよく、農漁村などどのような作業場でも便利だ。

 また、勝利自動車連合企業所で生産された5トントラックは、貨物搭載部分に無蓋型、有蓋型の2つがある。変速と始動性がよく、デザインもいい。

−新型トラクターとトラックを開発するようになった理由は何か。

ハン:金正恩当委員長が2015年8月に農機械展示場を訪問され、現代的な農業用機械をより多く生産すべきだと指摘された。国の経済発展と国力強化に役立つトラクターとトラックを自主的に生産せよと指示され、実際に生産することになった。

−トラクターをはじめ今回生産する車両を「新型だ」と言う意味は何か。

ハン:金星トラクター工場や勝利自動車連合企業所では、これまでトラクターや自動車を生産できなかったのではない。北朝鮮の農村と工場で需要が高い機械を、ほかのベンチマークを見て作ったり模倣したものではなく、自ら開発創造型で作り出したということだ。

−具体的には。

ハン
:2009年から生産している「千里馬2000」トラクターの馬力は60馬力だ。新型のトラクター設計を前に、馬力や性能などで多くの農場に足を運んだが、農業部門の幹部と労働者の意見を聞いて、80馬力の多用途型のトラクターが農作業に必要だと結論づけた。12馬力トラクターや自動車の設計でも、事情は同じだった。実際に使う労働者の意見を必ず取り入れ、それらが設計段階で十分に反映させた。

−設計通りに製作できるような土台ができたということか。

ハン:金星トラクター工場はこれまで、内外の経済状況から設備が老朽化し、現代化を進めることができなかった。だが、その後にCNC設備や生産システムを更新できた。

 



  • 金星トラクターで生産されたトラクター。

  • 勝利自動車連合企業所。

  • 機械工業省のハン・ソンウ局長。

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