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北朝鮮が中国産ワクチンを導入、接種需要把握も

ニュースリリース| 2022年06月26日(日)

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中朝間鉄道の運行開始か、防疫物品の追加支援も予想

 北朝鮮が中国産ワクチンを導入し接種を行っているようだ。2022年6月23日、北朝鮮消息筋によれば、北朝鮮は5月に中国から輸送機と鉄道で新型コロナウイルス感染症に対する支援物資を受け入れた時、中国産ワクチンもともに提供を受けた。北朝鮮は感染者発生初期となる5月17日、輸送機3機で中国から物資を受け取り、26日には中国から医療物資を載せた列車が丹東・新義州間で運行された。

 韓国政府も北朝鮮が中国産ワクチンの支援を受け接種中だと推定している。北朝鮮当局が内部でワクチン接種がどれくらい必要かを把握する動きがあり、必要な人員への接種を実施しているという。

 北朝鮮は5月12日に新型コロナウイルスの変異ウイルスである「ステルスオミクロン」感染者が発生したと発表した。その後、韓国政府はワクチンを含む医薬品やマスク、診断機器などを提供し技術協力も行うという通知文によって伝達したが、北朝鮮はこれを受け取らなかった。

 北朝鮮は韓国や国際社会からの支援意思には無回答だったが、中国とは密着名関係があった。朝鮮労働党の金正恩総書記は「中国の防疫成果と経験を積極的に学ぶように述べ、すぐさま中国から物資を受け取る動きが見られた。これに先立ち、アメリカのRFA(自由アジア放送)は北朝鮮内部の消息筋の発言を引用し、北朝鮮が平壌の住宅建設に動員された軍人にワクチンを接種したと報道したことがある。また、国際ワクチン供給プロジェクトである「コバックス(COVAX)」の報道担当者は6月初旬、「北朝鮮が中国のワクチン支援を受け入れ、接種を始めたと理解している」と明らかにしたことがある。

 北朝鮮からの要請で中国の医療人も5月中旬に平壌に派遣され、すでに帰国したという。

 また、まもなく中国から北朝鮮に向けて列車が運行される模様だ。別の消息筋によれば、最近、北京を出発した列車が丹東駅で通関手続きを終えて待機中という。ただ、この列車に搭載されたものが何かは確認されていない。

 列車が北京から出発したことは、中国政府が北朝鮮に再度防疫物資を支援していると考えられる。ある北朝鮮専門家は、北朝鮮が表面的にではあれ新型コロナウイルス感染症の状況の安定を重視しているため、軽症・重症患者のための医薬品と診断キットなどが支援される可能性があると見ている。

 ただ、この列車の運行が、これまで中断されてきた中朝の物資交流再会のシグナルとなるかは未知数だ。中朝は2022年1月にコロナ禍が始まってから1年半ぶりに列車による物資交流が再会した。しかし、22年四月末に中国で感染者が増加すると中断されている。また、新型コロナウイルス感染症の1次流行を経験した北朝鮮が、ワクチンの接種対象を拡大して、2次的流行に備えるためにワクチンを追加で支援を受ける可能性も一部でささやかれている。
(ニュース1、2022年6月23日)
https://www.news1.kr/articles/?4720621


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