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北朝鮮が食糧増産のための肥料・栄養剤を開発

ニュースリリース|北朝鮮 Live!| 2022年01月02日(日)

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 北朝鮮では、国の農業発展を科学技術で推進させるための事業に注力している。農業省のキム・ソンジュン処長は農業の科学化の現況について、以下のように述べた。

 朝鮮労働党第8回党大会は農業勤労者を政策的に武装させ、農村を現代的技術と現代的な文明を兼ね備えた、富裕的で文化的な社会主義農村へと変身させるための戦略的方針を提示した。科学技術を農業発展における主なエンジンとし、国の農業を先進的な農業へと転換させ、農業生産の安定的で持続的な成長を成し遂げようとすることが、朝鮮労働党の戦略的な発展観だ。

 いま農業部門の科学者や技術者は、農業生産を科学言及が生み出した成果をもって推進できるように、立派な成果をより多く生み出している。農作物の生育に最も望まれる高い効能を持つ肥料と農薬が研究開発され、その製造技術と生産工程が確立された。農作物の生育にはっきりとした効果がある栄養剤や被覆剤、殺虫・除草剤を開発するための事業が積極的に推進された結果、北朝鮮の技術と原料で苗母が育つ間に肥料をまったくあげなくてもしっかりとした苗が育つ総合的な栄養剤が開発に成功した。

 苗母の成長率を高め、生育に必要な栄養元素を十分に補充できる栄養被覆材も開発されており、これも農場で高い評価を受けている。苗の種子栄養被覆剤を導入した結果、1ヘクタール当たり生産量が400キログラム以上増加したという。比較実験を行ってみると、輸入された栄養剤や被覆剤と劣らない結果が出た。これにより輸入材に対する依存度を下げ、農業生産の持続的な発展を後押しできるようになった。種子被覆剤、混合殺虫剤をはじめ高い効能を持つ製品も実効性が高く、農場で好評だ。畑の害虫を90%以上駆除し、種子を保護して作物の1ヘクタール辺りの生産を増やすことができる種子被覆剤の使用量は微量であり、方法も簡単であることが特徴だ。

 除草に効果的な混合殺虫剤や天然有機質栄養液肥料も開発された。とくに後者は異常気象などによる災害からの被害から稲やトウモロコシ、ジャガイモを防ぎながら生産量を高めることができるものだ。農業省では生産工程と適用技術の確立の過程で生じる科学技術的問題も解決し、製品生産工程に必要な設備を製作・完成させ、肥料や農薬の生産を工業化できるようにした。

 最近では先端的で環境に優しい農薬の製造技術を確立、十数種の農薬製品物性測定方法の規格化、百数種の農薬に対する資料基地の構築、国家農薬登録管理プログラムの作成など多くの成果が出ている。

 世界的な流れに合わせて有機農法を積極的に奨励するための党の政策を受け止め、植物活性肥料や有機栄養液肥料の研究導入事業が行われている。光合成能力と根の活性化を提供し、農作物の生育を促進し、水不足、高温、冷害といった悪影響に耐性を高める機能性活性物質が入っている栄養剤の開発導入も農業の発展において意義のある先端技術として認められている。これまで生物活性肥料の長所・短所を具体的に分析した結果から引き出されたこの栄養剤は、多機能的な効果を得ながらも購入原価を引き下げ、効能は高い肥料だ。

 多くのアミノ酸と酵素などを主成分とし、農作物の生育に必要な多量・微量な元素、各種希土類元素などが配合された栄養剤は、痩せた土地でも穀物や野菜の生産量を1ヘクタール当たりそれぞれ110%、130%以上増やすことができる。1ヘクタール当たりの使用量がとても少なく、使用方法が簡単な肥料を農場に導入した結果、災害をもたらすような異常気象の中でも生産量を増やすなどその優越性が確証された。この肥料は果実や観賞用植物、芝生栽培にも効果がある。




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