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北朝鮮による短距離弾道ミサイル発射に対する専門家の見方

ニュースリリース|トピックス| 2021年09月16日(木)

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◎スコット・スナイダー
(米外交協会米韓政策局長)
・ミサイル発射は象徴的な措置。短距離弾道ミサイル発射試験は、北朝鮮がバイデン政権の出方を試すための方法の一つ。
・今回の発射は、「バイデン政権が北朝鮮をどう向き合うのか」をみるもの。北朝鮮は今後、バイデン政権がどのような選択を行うかを評価する中で、バイデン政権に対する追加的な評価基準となる。北朝鮮が米国との対話から何を得られるのかを推し量ろうとする努力の一つ。
・2021年3月に北朝鮮がミサイル発射をしたが、国連安保理での声明裁決に至らなかった。今回もバイデン政権は不満は示すだろうが、北朝鮮に実質的な打撃を与えることはできないだろう。これによって、北朝鮮は今後もこういった試験発射を続けても構わないと判断するだろう。

◎ハリー・カジアニス
(米・国益研究所局長)
・米、日、韓が今回の発射にどのような反応を示すかみるためのもの。日韓は今回の発射に怒りを示すだろうが、米国はそれほど気にしないのだという結論を北朝鮮は下すだろう。今後、さらなる発射もありうる。

◎デーヴィッド・マクスウェル
(民主主義守護財団先任研究員)
・北朝鮮はバイデン政権が交渉のテーブルで制裁緩和という譲歩をするような状況をつくろうとしている。バイデン政権発足から、北朝鮮は政治的、経済的譲歩を得るために脅威と挑発を利用するシナリオをつねに活用している。

◎エヴァンス・リビア
(元国務省東アジア担当首席補佐官)
・北朝鮮を交渉の場にどのように引き込もうかと米韓日が協議している中、北朝鮮は脅威と緊急性を高めようとしている。
・北朝鮮と米国以外の国に圧力をかけ、彼らが交渉のテーブルでどういった譲歩案を出してくるか、その準備があるのか、その内容は何かなどを伺おうとしている。
・制裁緩和と合同軍事演習の中断、大規模援助などがすべて、北朝鮮が考える譲歩内容に含まれている。

◎ロバート・アインホン
(元国務省核非拡散・軍縮担当特別補佐官)
・長距離の巡航ミサイルを発射したときと同じように、弾道ミサイル発射も北朝鮮のミサイル開発の実力を拡大させようとする努力の一環。
・北朝鮮はいつか米国との交渉が再開すれば、核とミサイル開発が凍結されると考えている。そのため、交渉前にその力を増大させようと動いていると考えられる。

◎ゲリー・セイモア
(元大統領府大量破壊兵器調整官)
・トランプ政権の時から、米国は北朝鮮の短距離弾道ミサイル開発を無視してきた。北朝鮮が今回の発射で何らかの政治的シグナルを送ろうとしているのなら、それは韓国に向けたものだ。
・シグナルを送り理由は、韓国もSLBMを試験発射し、超音速巡航ミサイルの開発、弾頭の重量化も成功し、高い威力の弾道ミサイル開発の事実を公表したため。
(VOAなど)

 


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