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材料技術の研究開発が進む北朝鮮

ニュースリリース|北朝鮮 Live!| 2020年09月27日(日)

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 北朝鮮では、新たな材料技術の発展に注目が集まっている。金日成総合大学材料科学部のキム・グアンシク講座長に話を聞いた。

――新たな材料技術について、簡単に説明してほしい。

 材料というのは、人類の生存と発展の物質的基礎だと言える。科学技術の発展とともに多くの新材料が開発され、経済発展と人間の生活に直接・間接的な影響を与えてきた。

――新材料技術という言葉には、どのような意味が込められているのか。

 新材料の定義は、伝統的な材料と対比して考察されるものだ。すでに工業的規模で大量生産され、製造、加工、利用、回収、再生などすべての工程の科学技術的内容が広く普及されている材料、言い換えると鋼鉄やガラス、セメントなどを伝統的な材料という。

 これとは違い、新たに研究開発がなされたり、すでにあった材料に新たな方法と新たな技術を導入して、より優秀で独特な性質と特定機能を持つように製造したものを新材料、新たな材料という。超高温材料、多くの複合材料、ナノ材料などが新材料に属する。新材料の出現と利用によって技術的進歩がなされ、新たな産業が形成され経済や社会の発展に貢献するようになった。このような新材料の設計や製造、応用技術を含めて新材料技術という。

――新材料技術が経済発展と人間の生活において持つ意味は何か。

 石器時代、青銅器時代、鉄器時代に続いて鋼鉄時代、ケイ素時代を経る人類の発展史は、材料発展の歴史、新たな材料技術の発展史だ。現在、新材料技術の輝かしい進歩により、情報技術や生物技術をはじめ先端技術分野が発展している。新世紀に入り、新材料技術は経済構造で独自的な産業技術部門へ登場し、その活用範囲は日を追うごとに広がっている。

――新材料技術の世界的な発展動向はどうなっているか。

 新たな金属材料技術は原料、エネルギー消費を最小化しながら、機械的性能ははるかに高まった。これとともに、形態記憶合金など特殊な性質を持つ機能性金属材料の開発応用を目標としている。磁気材料や有機高分子材料なども、使用性がとても高い材料となっている。建築材料、容器や装飾品として利用されてきた磁気材料は、耐熱、耐摩耗、耐腐食などの性能を持っており、機械工学や熱工学、生化学など多くの分野に利用されている。

 すでに20世紀後半に高分子合成工業が発展したことで樹脂と繊維などを合成され出し、生活になくてはならない高分子合成製品が開発されている。個別的な金属、時期、有機高分子材料としては得られることができない効果を持つ複合材料研究開発も世界的な範囲で積極的に行われている。宇宙航空、交通運輸、特に現代の産業発展に必須的なものとされている情報材料とナノ材料の開発展望も大きく注目されている。電子工業、製薬、化学工業、農業、環境保護など多くの分野で積極的に活用されているナノ材料は、今後、その利用範囲がより広がるものと思われる。

――新たな材料技術の発展において、どのような問題が出ているか。

 国内の資源と技術による省エネ型製造技術を確立し、親環境的な材料開発と応用に力を入れている。設計と生産に先立ち、材料の選択もきちんと行わないといけない。材料の合理的な選択は、その開発と利用において経済的実利を保証する一つのカギだ。

――国家科学技術発展5カ年目標が現在進行中だ。

 新たな材料技術発展により経済強国建設を加速化させ、人民生活を向上させるために重要であり、かつ喫緊の要求として考えられている。大学では新材料技術を中心的で牽引力が強い科学技術分野の一つとして定めた朝鮮労働党の意図を肝に銘じ、実用的な新材料をより多く開発するための頭脳戦、技術戦に拍車をかけている。


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