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異常気象でも揺るがない農業のために

ニュースリリース|北朝鮮 Live!| 2020年03月09日(月)

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 北朝鮮では、異常気象でも安定した農業を行うため、水資源の確保に注力している。これについて、農業省のある関係者と話を交わした。

―水源の確保で最も重視されていることは何か。

地下貯水池を有効に建設することにある。

―地下貯水池建設について、
2019年の状況と今年の事業について教えてほしい。

 昨年、地下貯水池を新たに建設・拡張し、農業において効果的に利用する過程で経験と教訓を得た。江原道通川(トンチョン)郡では、農地面積が広い郡の実情に合わせ、人手と農業用機械を集中させ水不足が深刻な地域に地下貯水池を建設した。

 地下水を農作業に利用できるようになり、多くの農場で昨年より農作物の生育条件が改善された。とはいえ、高温と水不足が続くときには地下水を貯水池にすべて集められず、一定量の水が別の所に流れてしまった。それだけ、地下貯水池の水量が減ったことになる。

 郡では、一滴の水さえも残らず探すため地下貯水池を拡張する計画を立て、そこで生じる技術的問題を解決して、掘削機やショベルカー、トラックなどを集中させ、拡張工事を実施した。その結果、以前より広い農地に灌漑用水を保障できるようになり、郡としても水不足が深刻な農場や作業班で安定的な農作業ができるようになった。

 今年、郡では数カ所で能力が大きい地下貯水池を新たに建設する目標を立て、この事業に拍車をかけている。

―灌漑用水を円満に保障することが、多収穫の先決条件だという話を聞いた。

 かつて金正日総書記は「農作業は必ず水であり、水は農作業だ」と教示された。党の温情の中で肥料が十分に供給された昨年、水を円満に確保し効果的に利用した単位では、高温と水不足が続いた中でも多くの生産高を成し遂げたが、そうできなかった単位では相応な収穫ができなかった。これは、水の確保こそ多収穫の先決条件であることを立証するものだ。数年前から水源を整備して安定的な農業生産的基礎をつくろうということが、わが党の意図だ。

 農業部門では深刻な水不足と高温により、穀物生産において支障を来した一部農場の教訓を深く分析・総括し、水の保障条件をより改善するための目標を立てた。これにより、灌漑システムを再度点検し、不合理な点を正すための対策を綿密に立てている。特に、水不足の土地を具体的に調査して状況を把握したことにより、井戸をはじめとする地下水施設を多くつくることに注力している。

 農場の作業班、分組ごとに水源を積極的に探し出し、灌漑用水を円満に保障するための闘争が行われている。黄海北道燕灘(ヨンタン)郡(燕灘)邑協同農場では、現在十数カ所で井戸掘りが行われている。

―灌漑システムの整備・補強で特に重要視されているのは何か。

 すでに建設された揚水動力設備を修理・整備しながらも、実情に合わせて揚水場を新たに建設・移設する事業、貯水池能力の拡張工事と地下水施設建設を大胆に進めるという問題だ。

 国の灌漑システムにおいて揚水システムが多くの比重を占めている現実に合わせ、電動機や変圧器など揚水設備のフル稼働を保証できる準備をぬかりなく行うことを第一にすべきことだ。

―農業勤労者の熱意はどうか。

 水の問題について、ただ空を眺めるのではなく地下を見つめて解決することで、今年の農業を安全に行え、正面突破戦の進撃路を切り開こうとする農業勤労者の熱意はとても高い。黄海南道では水確保事業が前例のないほど猛烈に行われている。道内の人的、物的資源が灌漑建設に総動員された中、道内約
3000カ所で鋼鉄製の井戸が作られ、約5500キロメートルの水路補修と約200キロメートルの水路拡張、約30キロメートルの中小河川浚渫工事が行われている。数千台の高圧電動機と変圧器など揚水設備が新たに生産・修理されるなど、水の問題を解決するためのよい成果が出ている。

 黄海北道と咸鏡南道、同北道など他の同でも農業部門を正面突破戦の主打撃前方と定めた党の構想と意図を実現するため、灌漑用水を解決するための事業を力強く推進している。幹部から自分の農場、自分の市、郡、道の水確保に全面的に責任を持つという覚悟と意思を抱え駆けずり回っている。


―水源探しはどのように行われているか。

 貯水池に水を最大減ためておくための事業、雪解け水や雨水など一滴の水でもすべて確保するための事業、揚水場での電力を保障する対策を徹底して立てるための事業を考え、実行に移している。

 農場内の水不足地を具体的に調査・把握し、該当機関とも連携して合理的な場所に貯水池や井戸、井戸管など地下水施設を大々的に建設するための準備事業が進められており、補助水源を利用するための事業にも関心を寄せている。節約は生産という自覚を持って、水節約闘争に注力していることも重要だ。給水指令システムをきちんと整備し、水の消費基準を下げ、水の浪費をなくすための実質的な対策も立てている。また
水を節約できる農法と技術を積極的に受け入れるための研究もなされている。

 電力工業部門では水が足りない貯水池に水を送ることができるように電力供給を行っており、他の関連単位では水の問題解決に必要な設備や資材を適時に生産・供給するための生産を行っている。




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