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4月に開催された最高人民会議の代議員たち

ニュースリリース|北朝鮮 Live!| 2019年05月06日(月)

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 2019年4月11日に平壌で開催された最高人民会議。朝鮮労働党の金正恩委員長は翌12日に「施政演説」を行った。この中で、2月末にハノイで行われた米朝首脳会談が「合意なし」で終わったことを、「米国が一方的な要求をした」と非難しつつ、「今年末までは忍耐心を持って米国の勇断を待つ」と述べた。同時に「経済制裁解除のために米国との首脳会談に執着する必要はない」とも付け加えている。

 また、国民に対しては「米国との対峙が長期化し、敵対勢力の制裁も続く」と指摘、制裁については「自力・自彊の熱風ぅで一掃すべきだ」と、自力更生をさらに強調した。

 最高人民会議とは、日本では国会に当たる。北朝鮮の立法府であり、国権の最高主権機関である。議員にあたる代議員は、事前に定められた選挙区から選出される。おおよそ、国民3万人ごとに1人の代議員を出すというのが前提とされているという。
 定数は687。最高人民会議の常設機関で、同会議休会中は最高主権機関となる常任委員会の委員長を崔竜海氏、議長は朴泰成氏が務める。定数の内、601人が朝鮮労働党、51人が朝鮮社会民主党、21人が天道教青共党、6人が朝鮮総連、無所属7人で構成されている。

 代議員として全国から参加した人の声を聞いてみよう。

 平壌紡績機械工場の労働者であるチョ・ミョンナム氏は、「わが工場で働くすべての労働者の厚い気持ちとともに出席した」という。工場労働者は、朝鮮労働党が、ひいては金委員長の領導を最前線で受け止める。「朝鮮労働者の手本となるよう、自らを高めていく」と述べた。

 北朝鮮東部・日本海側の大都市である元山の元山靴工場のチャン・スンホ支配人は、「自社の有名ブランドであるメボン山を世界的なブランドに押し上げたい。今回、金委員長の施政演説を直接聞いて、この思いを新たにした」と言う。

 北朝鮮がこの数年、特に力を入れている教育分野からも、代議員が選ばれて会議に参加している。金策工業総合大学のパク・チョルミョン教員は、「現在の情勢と時代的要求を怜悧に観察されている金委員長の施政演説の一字一句を胸に刻んだ」と打ち明ける。「自分の土地に足を置き、目を世界に向けよ」という党の意図を高く掲げ、先端科学の研究で成果を出し、祖国に貢献すると同時に、科学技術分野での人材を育成し、自力更生へのスピードを加速化させたい」と述べた。

 農業分野では、平壌市力浦(リョクポ)区域共同農場のチョン・ヨンスク経営委員会委員長が代議員の一人として選ばれた。チョン委員長は「農業という前線で勝利を得られれば恐れるものはなく、不可能なこともない。朝鮮での革命スピードはさらに速まる」と力強い。自力更生のため、科学的農業、多収穫競争などの運動を通じ、党が今年に提示した農業生産目標を必ず達成させると言う。

 代議員は工業分野からも選出されている。カンドン地区炭鉱聯合企業所のキム・ビョフン支配人は、「炭鉱は経済発展の最前線の一つ。金委員長の施政演説を聴きながら、自力更生の下に生産量を必ず増やすことを確信した」という。また、平壌火力発電聯合企業所のコ・グアンジュン職場帳は、「現在、今年の発電計画を達成するために直面している発電機材の大補修を最短期間で成し遂げ、先進技術を導入しながら電力生産原価を下げると同時に発電効率を高めるために努力したい」と述べた。



  • 平壌紡績機械工場のチョ・ミョンナム氏

  • 元山靴工場のチャン・スンホ支配人

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