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2019年の新年の辞を経済現場ではどう受け止めているか(下)

ニュースリリース|北朝鮮 Live!| 2019年01月21日(月)

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(上から続く)
 農業分野について金委員長は新年の辞で、「社会主義経済建設の主要攻略部門である農業部門で、増産闘争を力強く展開すべきだ」と指摘。「営農工程別による科学技術上の指導を着実に行って、今後の農業に必要な営農物資を円満に保証し、穀物の生産を決定的に増やさなければならない。農業の主人である農場員の意思と利益を重んじ、社会主義的分配原則の要求を正確に具現しなければならない」と述べている。

 北朝鮮・農業省のキム・ジョンリョン副局長(52)は、18年の農業部門の成果について「収穫を増やした単位・農場員が前年比でほぼ2倍に増えた」という。「特に平野部だけではなく、前年比3〜4トンほど増えれば上出来と思われていた山間部でも、多くの単位で収穫を増やした」と明らかにした。

 その理由についてキム氏は「科学的な農業が多収穫につながることを認識しているため」という。「営農工程別、圃田別で科学的な農業方法を受け入れて実践すれば、収穫を引き上げられると自覚し始めた」と述べた。

全国の農場を網羅した情報システム構築完成が19年の目標

 北朝鮮で「多収穫」の定義についてキム氏は、「水稲では1ヘクタール当たり8トン以上、とうもろこしは同10トン以上、じゃがいもでは同40トン以上」と明らかにした。科学的な農業方法については、水稲の種の栄養素をしっかりと確保して育てる方法やとうもろこしの種類を各農場の特性に合わせて導入するといった実例を紹介した。

 19年の方針についてキム氏は、農業省の取り組みとして、全国津々浦々の農場現場の情報を統合的に把握するためのシステムづくりを今年中に完成させるという。農業省のオフィスで各郡や協同農場の実態をリアルタイムで知ることができる「統一的な総合指揮系統」を完成させる方針だ。すでに昨年、一部でこのシステムを導入し優位性が立証された、と打ち明ける。
 



  • 農業研究院の科学者たち


  • 農業省のキム・ジョンリョン副局長

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