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金正恩委員長が新年の辞を発表、経済強国を目指す戦略路線の貫徹をアピール

ニュースリリース| 2019年01月01日(火)

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 北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長が1日、恒例の新年の辞を発表した。今年の新年時では、 言及されたスローガンは、「自力更生の旗を高く掲げ、社会主義建設の新たな進撃路を開いていこう!」と、「歴史的な北南宣言を徹底的に履行し、朝鮮半島の平和と繁栄、統一の全盛期を開いていこう!」というスローガンを表明した。

 内容を見れば、経済発展に総力を集中させるという新たな国家戦略に沿って、国家経済発展5カ年戦略の目標完遂を鼓舞し、国防産業の自主的発展を指摘するなど、経済分野に関する言及が増えた。電力事情の改善と石炭生産量の拡大を訴え、金属・化学工業の成長や農業における生産量の増大を促す内容があった。

 2018年に3度行われた南北首脳会談がもたらした成果を強調、南北が自主的に統一と平和を作り上げることに力点を置いた発表を行った。また、米朝関係について「地球上で最も敵対的であった朝米関係を劇的に転換させ、朝鮮半島と地域の平和と安全を保障するのに大きく寄与した」と指摘。さらに18年6月12日の米朝首脳会談で出された「米朝共同声明」に触れ、「朝鮮半島に恒久的で強固な平和体制を構築し、完全な非核化へ進もうとするのはわが党と共和国政府の変わらない立場であり、私の確固たる意思」と強調した。

 金委員長は「朝米両国の忌まわしい過去史を引き続き固執して抱えていく意思がなく、一日も早く過去にけじめをつけて両国人民の志向と時代発展の要求に即して新しい関係の樹立に向かって進む用意である」と述べるなど、米朝関係のさらなる改善に意欲を見せている。

 ただ、「米国が世界の前でした自分の約束を守らず、わが人民の忍耐心を誤って判断して一方的に何かを強要しよう年、依然として朝鮮に対する制裁と圧迫に進むなら、われわれとしてもやむを得ず国の自主権と国家の最高の利益を守り、朝鮮半島の平和と安定を遂げるための新しい道を模索せざるを得なくなるかもしれない」と米国の姿勢に対し、注文を付けた。

 日本に関する具体的な言及はなかった。
 


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