NEWS HEADLINES

2017年の北朝鮮経済を楽観的に見る理由

ニュースリリース|北朝鮮 Live!| 2017年04月05日(水)

Facebook

北朝鮮における今年の経済運営はどうなるのか。北朝鮮国内の経済専門家らは、「国家経済発展5カ年戦略」を成功に導くためのカギになる今年の展望を楽観視している。その中の一人、朝鮮社会科学院経済研究所の李基成(リ・ギソン)教授(74、功勲科学者、候補院士、教授、博士)から聞いた。

―2016年の経済部門での成果について話をしてほしい。

李:昨年全体の成果は、には「70日戦闘」と「200日戦闘」を通じて国家経済発展5カ年戦略を推進するための突破口を開いたことになるだろう。「万里馬速度」を創造しようという国民的な熱気が、200日戦闘期間だけでも工業総生産額において119%成長を成し遂げた。この成果だけをみても、どれだけの成果かよくわかるだろう。いま北朝鮮の国民誰もが「昨日と今日は違う。朝と夕方でも違う」という変化を肌で感じており、「社会主義強盛大国」建設を成功させることに確信を持っている。

―具体的な成果は何か。

李:核技術と宇宙技術が飛躍的に発展した。これにより、東方の核強国としての戦略的地位を固め、宇宙空間への進出に自信を持っている。また、世界で数カ国だけが独占している技術を自主的に開発し、順天化学連合企業所にアクリル系樹脂生産工程を新たに設置したことは、一つの革命と言える成果だ。さらに、両者暗号通信技術と250キロワット風力発電機開発などにおいて科学技術的成果が見えた一方、平壌かばん工場と龍岳山せっけん工場など、国産化された生産基地が設立された。

―北朝鮮経済における先行部門(電力、石炭、金属工業、鉄道運輸)では、どのような成果があったか。

李:黄海製鉄連合企業所に酸素熱法溶鉱炉を設置し、生産の正常化が達成された。金策製鉄連合企業所において冷間圧延工程を確立した。白頭山英雄青年3号発電所、元山軍民発電所、クムヤ江発電所が竣工し、統合電力管理体系が確立された。石炭鉱業部門では性能のよい採掘採炭機械を開発し、石炭生産量を増やしている。鉄道と陸海運輸部門では輸送指揮の情報化を追求し輸送計画を超える成果を得た。各地の化学工場で肥料をはじめ化学製品の生産計画を完了し、建材工場ではセメントなど国産建材品の比重を高めた。

―農畜産、水産、果樹部門の成果が目立っているようだ。

李:昨年の農業生産量が増えた。設備の95%を国産化し、トラクターと貨物自動車、バスなどの国産化がなされた。平壌・黎明通りの建設が行われ柳京眼科総合病院と平壌初等学院などが完成したのをはじめ、建設の大繁栄期が続いている。

―2016年の経済部門で前出のような成果が達成された理由は何か。

李:社会主義強国建設を推進する金正恩党委員長の指導が根本要因だ。自力自彊の精神力と科学技術力、一心団結した軍民大談合の威力に源泉があると考えている。

―金党委員長は、2017年を国家経済発展5カ年戦略においてカギとなる年と発言したが。

李:今年の経済建設によってどのような成果がもたらせるかが、5カ年戦略の成否を占うカギとなる。全民総突撃戦を力強く繰り広げ、年末に予定されている万里馬先駆者大会を勝利者のための大会とするためにしようと、3月6日に江原道群衆大会が開催されたが、このゆおうに万里馬速度でつくりあげるようという国民の熱気が満ち始めた。不敗の軍事力向上に経済建設を実現できる条件が備わったことに加え、自力自彊の精神力と科学技術力、世界的な埋蔵量を持つ資源があれば、今年の経済建設の成果は拡張的なものになると思う。

―具体的な課題は何か。

李:科学技術をしっかりと先行させながら、原料や資材、設備の国産化に基づいた生産正常化に注力していくことだ。大規模発電所建設と発電設備の効率性の向上、自然エネルギー開発を進め、主体鉄と鋼材、石炭生産を増やし、化学工業部門で化学製品生産と炭素化学工業の創設を推進していく。自動車とトラクターをはじめ機会設備の系列生産の準備が進められており、自動化要素と家庭用電気製品生産も力強く推進されている。軽工業と農業、水産部門でも現代化と科学化を進めている。

―課題が多いが、実現するための計画はあるのか。

李:自力強制、自給自足の下、生産計画を超えて遂行し、増産節約、より多くの利潤を上げることで拡大再生産を実現していくことを基本としている。経済指導と企業管理を改善し、集団的競争熱風を起こすことも、今年の成果を担保する方法の一つだ。

―経済部門の幹部・労働者の状況はどうか。

李:どの部門、工場、企業所に言っても、今年の経済建設の成果に対する確信を持って生産に拍車を掛けている。



  • 北朝鮮を代表する経済専門家である李基成教授。

ニュースヘッドライン